- 健康情報
魔法の言葉
昨日、長くご来院されている奥様のご主人がお越しになりました。
その方は2年前の腰痛をきっかけにみるみる腰が曲がり、ひどい側湾になってしまいました。
健康への意識が高い方で整形外科でのリハビリで筋力トレーニングなどに懸命に励んでこられました。
そこの先生に「ここではなおらないからカイロに行くといいですよ」
と言われていたそうです。
どういう意味で言ったのか・・・カイロなら骨の変形が治るとでも?
痛みがあるわけではなく、脚が重く、前に出ないので信号が渡り切れず、赤になってしまうとおっしゃられていました。
骨の変形性側湾なのでこれは元には戻らないことははっきりとお伝えしました。
カイロプラクティックでもこれはもう治せません。
でそのご主人に、その上で何ができるようになりたいか、うかがうと小さな声で
「信号が渡りきれるようになりたい・・」
ぼくはご主人の眼をしっかりと見て、
渡れるようになりましょう!と告げ施術に入りました。
原因
身体を過保護にしすぎて生活が不活発になっていたこと
所見
臀部、大腿四頭筋、腸腰筋などの過緊張
→筋肉の血行不良、酸素欠乏状態で足腰が言う事を聞かない状態
背骨の変形と足が出ないことは無関係
施術
腰臀部、下肢のトリガーポイントのリリース
筋、関節の緊張緩和、調整
術後は足が軽くなりました。
それ以上に良かったのはあんなに暗くふさぎこんでいたご主人に笑顔が戻ったことです。
いらしたときは奥様が身の回りの介抱をされたのに、帰りは、自分でやれる!と断っていました。
施術中ぼくはずっと原因と結果について同意を得ながらお話を続けました。
ご主人はしきりに、ほんとにそうだ、ほんとにそうだ、私が思っていることを全部おっしゃって下さる、ほんとにそうだと。
お帰りの際、受付のスタッフに後で聞いたら、奥様に4回、5回と繰り返しあることをいっていたそうです。
ぼくが側湾を気にしないように励ますつもりで何気なく言った一言です。
その何気ない一言がご主人にとって魔法の言葉になりました。
薬にも毒にもなる言葉。
その一言で人生が変わってしまうかもしれない。
そんな責任あるやりがいのある仕事をさせてもらっている事に改めて緊張感を感じました。
松田